2014年10月15日水曜日

オプショナルツアーの落とし穴

イギリスの観光ガイドは全員自営業です。
英語では「Self Employed 」といって、税金の申告とかも自分でします。
「専属ガイド」なんて紛らわしい言い方を見かけたりすることもありますが、実際は「その会社の仕事を頻繁に請負っている」というのが本当のところ。
なので旅行会社が健康保険や年金の補助をしてくれるわけでも、有給休暇があるわけでもないのです。

イギリスの観光ガイドのほとんどは、オペレーターと呼ばれる会社から仕事を請けます。
「何月何日何時から何時までこんな内容のガイドをしてください」といった契約。

予約時に細かなことが決まっていなくて、日にちだけ押さえておくなんてこともザラ。
前日予約確認の時に詳細を受け取ることも珍しくないです。

もちろん定番の募集タイプのツアーなら、前もって行程は把握できます。
どこが車窓でどこで下車なのかといったこともきちんと決められています。

オペレーターの仕事は、ガイドやバスの予約をしたり、レストランや観光場所のバウチャーを発行したり、日本からの問い合わせの調べものとか、本当に大変です。

だから、オペレーターから請ける仕事というのは下準備が終わったもの。
ガイドは当日ホテルに行くだけでいいのです。



私のお客様は80%以上が個人のお客様。
なので、普通だったらオペレーターがやってくれる下準備もすべて私がやらないといけません。

でも直接の仕事のいい点は、コミュニケーション。
どこを観たいとか、どんなものを食べたいとか、細かな点までケアできます。

でもこういった下準備が煩わしいと思うガイドも多くて、個人のお客様お断りというひとも。

私はどちらかといえば下準備の時間が楽しい。
ホリデーの計画と同じ、いろいろネットで調べたり、メールのお返事を待つのってウキウキします。

この間、そんなお客様とのやり取りでふと気になったこと。
日曜日の夜に「オペラ座の怪人」を観にいくというのです。
ロンドンのミュージカルのほとんどは日曜日がお休み。
オペラ座の怪人も日曜日は演っていません。

何かの間違いだろうと思って確認したら、バウチャーの写しをメールしてくれました。

そうしたら、ちゃんと日曜日の日付で発行されています。
でも、普通なら記載されているはずの席番号とかは記載なし。
日本語で海外のオプショナルツアーを手配するウェブサイトの会社。

これを信用してプレシアターだとか、いろいろ手配したら大変なことになるところだった。
すぐにお客様にキャンセルするようにアドバイスしました。
本来なら劇場のチケットはキャンセル不可だから、キャンセルできたということは会社も非を認めたってこと。
ちゃんと返金もしてもらえたらしい。

こちらで当日わかったら、予定変更で失った時間も戻ってこないし、チケットの値段以上にお金は戻らない。


現地のオプショナルを考えるなら、自分で手配するのが一番確実。
英語が苦手なら、現地の会社に直接連絡するのが楽です。
日本語で大丈夫なものがいくつかあります。
ロンドンをベースにしている会社なら、こんな初歩的なミスはないはず。










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