2017年6月16日金曜日

避難用バッグには何を入れればいいのか考えました

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日本と違って大きな自然災害がほとんどないイギリス。

地震は全くないわけではないけれど、あっても気が付かない程度。
台風もほとんどないし、土砂崩れする山も多くない。
大雨もあまりない。

たまに冠水はあります。
でも、テムズに関していえば、東ロンドンのバリアーから西ロンドンのテディントンまでは冠水しない設計になっている。


今回の公団の火事で、本当に怖いと思ったのが、日本との危機感の違い。

日本では避難バッグを常備している家庭が多いそうです。
どれくらいの家庭が常備しているのかの数字は持っていませんが、防災の日とか、避難訓練とか、危機感が普段の生活にきちんと取り入れられている印象を持っています。

イギリスはそうじゃない。

イギリスでも新しく建てられる高層集合住宅は、公団であろうとプライベートのものであろうと防火装置の設置が義務付けられています。

問題は古いもの。

今回の公団も60年代半ばから70年代初めにかけて造られたもの。
スプリンクラーはなかったと聞いています。

でもそれって条例違反とかではない。
イギリスの条例はインターネットで閲覧可能です。

防火に関する条例は2005年の改訂版が参考になります。
検索するなら以下の文でどうぞ。
The Regulatory Reform (Fire Safety) Order 2005

私も集合住宅に住んでいるので、今回の火事は他人事ではありません。
高層ではないけれど、飛び降りて打ち所が悪ければ骨折で済まない高さです。

スプリンクラーもついてないし、消火器は置いてあるけど使い方は知らない。

早速、管理会社にスプリンクラー設置の見積もりを提案してはどうかというメールを他の住人達に送ってみました。

このフラットにはお年寄りも多いので、いざという時は消火器なんかよりも絶対にスプリンクラーの方が対応できると思います。

たくさんの世帯が入っているし、決定には時間がかかるのが常だから、せめて我が家でできることと思って、避難バッグを置くことにしました。

みんな一体何を持って逃げるんだろう?



日本語で避難バッグって検索したら、堅実なヒントがいっぱい出てきました。

だけど、イギリスに住んでいる私には当てはまらないものも多い。

飲み物や食べ物は多分いらない。
買えば済むし、イギリスで1週間分の食料が必要な事態は思いつかない。
銀行の通帳や実印なんてないし…。
遺言書やなんかは専門の場所に管理してもらっているし…。

あ、イギリスの永住ビザカードとパスポートは重要。
それにクレジットカードと現金が少しあれば、しばらくはなんとかなるかな?
そんな風に考えて少し気が楽になりました。
ちょっと並べてみた。
携帯の充電機も役立ちそう。


いつだったかファイナンシャルアドバイザーから、自宅に耐火金庫がないと言ったら非常に驚かれました。

大事なものは耐火金庫に入れるのが常識って雰囲気で、私たちの方も驚きました。
その時は、金庫に入れなきゃいけないものなんて持ってないって思っていましたが、今回のような火事に遭ったことを考えると、失いたくないものがたくさん思い浮かびます。

手紙やカード、ホリデーの日記や写真。
高価なものではないけれど、かけがえのないもの。


テレビで火事に遭った人たちを見ながら、ほとんどの人たちが英語が母国語でないことに気が付きました。

移民として外国から来た人たちも多いんでしょうね。
物をほとんど持たずにやってきて、生活の基盤をイギリスに移して、そして今回の火事でそのささやかな日常をすべて失った人たちがとてもお気の毒です。
夜中だったし、避難バッグどころか、本当に身一つ。

怪我をされた方は早く良くなりますように。
家族やお友達を亡くされた方は、早く心の傷が癒えますように。






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